Session 1: 基礎 — AIエージェントを理解し、動かしてみる
セッション概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所要時間 | 120分 |
| 目的 | AIチャットとAIエージェントの違いを理解し、ターミナルへの心理的ハードルを下げ、Claude Codeを自分のPCで動かせるようになる |
| 前提条件 | Session 0を受講済み、Mac/Windows/LinuxのPC持参、インターネット接続 |
| 参加者の到達目標 | Claude Codeをインストールし、最初の指示を出し、成果物を確認できている。CLAUDE.mdの役割を理解している |
事前準備(講師向け)
必要な環境
-
参加者のPC要件の事前確認
- Node.js v18以上がインストールされていること
- ターミナル(Mac: Terminal.app、Windows: PowerShell または Windows Terminal)が使えること
- Anthropic APIキーを参加者分用意する または 参加者に事前取得を依頼
-
APIキーの準備(重要)
- 方法A: 組織のAPIキーを参加者に一時配布(ワークショップ後に無効化)
- 方法B: 参加者に事前にAnthropicアカウント作成とAPIキー取得を案内
- いずれの場合も、APIキーの取り扱い注意事項(他人に共有しない、公開しない)を伝える
-
事前セットアップ案内メール(セッション1週間前に送付)
件名: 【Session 1準備】Node.jsのインストールをお願いします 次回Session 1では、お手元のPCでAIエージェントを動かします。 事前にNode.jsのインストールをお願いします。 ▼ インストール手順 1. https://nodejs.org/ にアクセス 2. 「LTS」と書かれた方のボタンをクリックしてダウンロード 3. ダウンロードしたファイルを開き、画面の指示に従ってインストール ▼ インストール確認 - Mac: 「ターミナル」アプリを開き、node -v と入力してEnter - Windows: 「PowerShell」を開き、node -v と入力してEnter - バージョン番号(例: v20.11.0)が表示されればOKです -
当日配布物
- participant-handout.md(印刷 or デジタル配布)
- APIキー(個別に印刷した紙、またはチャットで個別送信)
リハーサルチェックリスト
- Node.jsインストール手順を自分のPCで再確認
-
npm install -g @anthropic-ai/claude-codeが正常に完了することを確認 -
claudeコマンドが起動することを確認 - 簡単なリサーチタスクをClaude Codeで実行し、所要時間を計測
- CLAUDE.mdの作成デモを一度リハーサル
- Wi-Fi接続が安定していることを確認
- プロジェクター/画面共有の動作確認
- Windows/Macそれぞれの画面の見え方を確認(可能であれば両方用意)
タイムテーブル
1. 前回の振り返りと宿題共有(10分)
講師の発言例:
「前回のSession 0では、GitHubのIssueに依頼を書くだけで、 AIエージェントが自動でリサーチしてレポートを作ってくれる体験をしました。 『すごい!』と感じた方が多かったと思います。 宿題として『AIエージェントに任せられそうなタスク』を考えてきた方、 いくつか共有していただけますか?」
やること:
- 2〜3名に宿題の内容を発表してもらう(挙手制、指名はしない)
- 出てきたタスク例をホワイトボードやチャットにメモする
- 「今日は、あのAIエージェントの仕組みを理解して、自分のPCで動かせるようになります」と今日のゴールを宣言
つまづきポイントと対処法:
- 宿題をやっていない参加者が多い場合 → 責めずに、その場で30秒考えてもらう
- 「タスクが思いつかない」という場合 → 「日報作成」「会議の議事録まとめ」「メールの下書き」などを例示
2. AIチャット vs AIエージェント — 何が違うのか(15分)
講師の発言例:
「まず、皆さんが普段使っているChatGPTやClaudeのチャット機能と、 前回体験した『AIエージェント』は何が違うのかを整理しましょう。
一番わかりやすい例えは、こうです。 AIチャット = 相談相手。質問すると答えてくれる。でも、実際に手を動かすのは自分。 AIエージェント = 仕事を任せられる部下。タスクを渡すと、自分で考え、自分で手を動かし、成果物を出してくれる。」
スライドまたはホワイトボードで説明する内容:
┌─────────────────────────────────────────────────────────┐
│ AIチャット │
│ │
│ あなた: 「提案書の構成を考えて」 │
│ AI: 「1.背景 2.課題 3.提案 4.効果 がよいでしょう」 │
│ あなた: (自分でWordを開いて書き始める) │
│ │
├─────────────────────────────────────────────────────────┤
│ AIエージェント │
│ │
│ あなた: 「提案書を作成して」 │
│ AI: ① タスクを理解する │
│ ② 必要な情報を集める │
│ ③ 構成を考える │
│ ④ ファイルを作成する │
│ ⑤ 「できました、確認してください」 │
│ │
└─────────────────────────────────────────────────────────┘
エージェントの3つの特徴を説明:
- 自律性(じりつせい) — 途中で人間に聞かなくても、自分で判断して進められる
- ツール使用 — ファイルを作る、Webで調べる、コマンドを実行するなど「道具」を使える
- マルチステップ実行 — 一つの依頼に対して、複数の手順を自動で順番に実行できる
講師の発言例:
「前回の体験を思い出してください。 皆さんがIssueに書いたのは『こういう調査をして』という依頼だけでしたよね。 AIエージェントは、それを受け取って、自分で調べ、自分でファイルを作り、 最後にPull Requestで『確認してください』と出してきました。 これがまさに、自律性・ツール使用・マルチステップ実行の3つが組み合わさった動きです。」
つまづきポイントと対処法:
- 「結局チャットと何が違うの?」という質問 → 「チャットは会話の中で答えが完結します。エージェントは会話の外に出て、ファイルを作ったりWebを見たりできるのが決定的な違いです」
- 「エージェントの方がいつも優れているの?」→ 「いいえ。ちょっと質問したいだけならチャットの方が手軽です。まとまった作業を任せたいときにエージェントが活きます」
3. ターミナル入門 — 怖くない、ただの「テキストで操作するPC」(15分)
講師の発言例:
「ここから先は、皆さんの手元のPCを使います。 まず『ターミナル』というものを開いていただきますが、 先に一つだけ伝えたいことがあります。
ターミナルは怖くありません。
普段、マウスでフォルダをダブルクリックして開きますよね? ターミナルは、それをテキスト(文字)で操作するだけのものです。 やっていることは全く同じです。見た目が違うだけです。」
ステップ1: ターミナルを開く(5分)
講師は画面共有しながら、参加者と一緒に操作する。
- Mac: 「Spotlight(⌘ + スペース)を開いて、“ターミナル” と入力してEnter」
- Windows: 「スタートメニューで “PowerShell” と検索して開く」
講師の発言例:
「黒い画面(または白い画面)が出ましたか? これがターミナルです。映画のハッカーっぽい画面ですが、やることは単純です。」
ステップ2: 3つのコマンドを体験(10分)
一つずつ、講師がデモ → 参加者が実行 → 結果を確認、の流れで進める。
コマンド1: pwd(自分がどこにいるか確認する)
「パソコンの中にはたくさんのフォルダがあります。 今、自分がどのフォルダにいるかを確認するコマンドが
pwdです。 『Print Working Directory(今いる場所を表示)』の略です。 入力してEnterを押してみてください。」
$ pwd
/Users/tanaka
「
/Users/tanakaのように表示されましたか? これは『今、tanakaさんのホームフォルダにいますよ』という意味です。」
コマンド2: ls(今いる場所にあるファイルを一覧する)
「次に、今いるフォルダの中身を見てみましょう。
lsと入力してEnterを押してください。 『List(一覧表示)』の略です。」
$ ls
Desktop Documents Downloads Music Pictures
「見慣れたフォルダ名が出てきましたよね。 Finderやエクスプローラーで見ているのと同じものです。」
コマンド3: cd(フォルダを移動する)
「最後に、フォルダの中に移動してみましょう。
cd Desktopと入力してEnterを押してください。 『Change Directory(場所を変える)』の略です。」
$ cd Desktop
$ pwd
/Users/tanaka/Desktop
「
pwdでもう一度確認すると、場所がDesktopに変わりましたね。 ダブルクリックでフォルダを開くのと同じことを、テキストでやっただけです。」
元に戻る方法も伝える:
「一つ上のフォルダに戻るには
cd ..と入力します。ドットを2つです。」
講師の発言例(まとめ):
「今日覚えるコマンドは、この3つだけです。
pwd= 今どこにいる?、ls= ここに何がある?、cd= 移動する。 これだけで、ターミナルの基本操作は完了です。そして大事なことをもう一つ。 ターミナルで間違ったコマンドを打っても、PCは壊れません。 存在しないコマンドを打つと『そんなコマンドはありません』と言われるだけです。 安心していろいろ試してみてください。」
つまづきポイントと対処法:
| 問題 | 対処法 |
|---|---|
| Macで「ターミナル」が見つからない | Finder → アプリケーション → ユーティリティ → ターミナル で案内 |
| Windowsで文字化けする | PowerShellのフォント設定を変更するか、Windows Terminalの導入を案内 |
ls で何も表示されない | そのフォルダが空である可能性。cd Desktop など別のフォルダに移動してから再実行 |
| コマンドを打ち間違えた | 「“command not found” と出ても大丈夫。もう一度正しく打てばOK」と伝える |
| ターミナルのフォントが小さい | Ctrl/Cmd + ”+” で拡大できることを案内 |
4. Claude Codeのインストールと初回起動(20分)
講師の発言例:
「いよいよ、AIエージェント “Claude Code” を皆さんのPCにインストールします。 ターミナルに、これから言うコマンドを入力してください。」
ステップ1: Node.jsの確認(2分)
$ node -v
v20.11.0
「バージョン番号が表示されればOKです。 もし『command not found』と出た方は、手を挙げてください。 一緒にインストールしましょう。」
Node.jsが入っていない参加者への対処:
- 事前案内で入れてもらっていることが前提だが、当日対応も想定
- https://nodejs.org/ から LTS版をダウンロード・インストール
- インストール後、ターミナルを一度閉じて再度開く必要がある
ステップ2: Claude Codeのインストール(5分)
$ npm install -g @anthropic-ai/claude-code
「
npmは、Node.jsの『アプリストア』のようなものです。 このコマンドで、Claude Codeというアプリをインターネットからダウンロードして インストールしています。少し時間がかかるので待ちましょう。」
講師の発言例(インストール待ちの間):
「画面にいろいろな文字が流れていますが、これはインストールの進行状況です。 エラーが赤い文字で出なければ問題ありません。」
ステップ3: APIキーの設定(5分)
$ export ANTHROPIC_API_KEY=sk-ant-xxxxxxxxxxxxxxxx
「APIキーとは、Claude Codeが『自分は正規の利用者です』と サーバーに証明するための暗証番号のようなものです。 今からお配りするキーを入力してください。
重要: このキーは他の人に教えたり、SNSに載せたりしないでください。 クレジットカード番号と同じくらい大切な情報です。」
- APIキーを参加者に配布(紙、チャット、またはスライドに一時表示)
- Windowsの場合は
$env:ANTHROPIC_API_KEY="sk-ant-xxxxxxxxxxxxxxxx"になることを補足
ステップ4: Claude Codeの起動(5分)
$ claude
「
claudeと入力してEnterを押すと、Claude Codeが起動します。」
起動成功時の画面イメージ:
╭──────────────────────────────────────────╮
│ ✻ Welcome to Claude Code! │
│ │
│ /help for help │
│ │
╰──────────────────────────────────────────╯
>
「この
>マーク(プロンプト)が出たら、Claude Codeに指示を出せる状態です。 おめでとうございます!これでAIエージェントが皆さんのPCで動いています。」
ステップ5: 最初の対話(3分)
「試しに何か話しかけてみましょう。例えば、こう入力してみてください。」
> こんにちは。あなたは何ができますか?
「返事が返ってきましたか? これはまだ『チャット』の段階です。 次のセクションで、エージェントとしての真価を体験しましょう。」
つまづきポイントと対処法:
| 問題 | 対処法 |
|---|---|
npm: command not found | Node.jsがインストールされていない。事前案内の手順で再インストール |
| npmインストール時にPermissionエラー(Mac) | sudo npm install -g @anthropic-ai/claude-code で再実行。パスワード入力が必要と案内 |
| npmインストール時にPermissionエラー(Windows) | PowerShellを「管理者として実行」して再実行 |
| APIキーのエラー | キーの前後に余分なスペースがないか確認。クォーテーションで囲むことを試す |
claude: command not found | ターミナルを一度閉じて再度開く。またはフルパスで実行: npx @anthropic-ai/claude-code |
| 起動後に認証エラー | APIキーが正しく設定されているか echo $ANTHROPIC_API_KEY で確認 |
5. 最初のタスク実行(30分)
講師の発言例:
「ここからが本番です。Claude Codeに『仕事』を依頼してみましょう。 前回のSession 0ではGitHub上でやりましたが、今回は自分のPCの上で、 直接AIエージェントに指示を出します。」
ステップ1: 作業フォルダの準備(5分)
Claude Codeを一度 /exit で終了し、作業フォルダを作る。
$ cd ~/Desktop
$ mkdir my-first-project
$ cd my-first-project
「デスクトップに
my-first-projectというフォルダを作りました。mkdirは ‘Make Directory’(フォルダを作る)の略です。 このフォルダの中でClaude Codeを起動しましょう。」
$ claude
ステップ2: リサーチタスクを依頼(10分)
「では、Claude Codeにリサーチを依頼してみましょう。 以下の例を参考に、自分の業務に関連するテーマで依頼してみてください。」
タスク例A:
> 2025年のSaaS業界の主要トレンドを5つ調査し、report.md というファイルに
まとめてください。各トレンドについて、概要と具体的な事例を含めてください。
タスク例B:
> リモートワークとオフィスワークのメリット・デメリットを比較した表を
comparison.md というファイルに作成してください。
タスク例C:
> 新入社員向けのビジネスマナー研修の企画書を training-plan.md という
ファイルに作成してください。60分の研修を想定してください。
ステップ3: 権限確認(パーミッション)の体験と説明(5分)
「Claude Codeが作業を始めると、途中で 『ファイルを作成してもよいですか?』のような確認が表示されることがあります。 これは**権限確認(パーミッション)**と呼ばれるもので、 AIエージェントが勝手に危険な操作をしないための安全装置です。」
Claude wants to create file: report.md
Allow? (y/n)
「
y(Yes)を入力してEnterを押すと、作業が続行されます。 これは非常に重要な設計思想です。 AIエージェントは強力ですが、最終的な判断は人間が行います。 『やっていいですか?』と必ず聞いてくれるのです。」
ステップ4: 成果物の確認(5分)
$ ls
report.md
「
lsで確認すると、ファイルが作成されていますね。 Finderやエクスプローラーでmy-first-projectフォルダを開いて、 ファイルが実際にあることも確認してみてください。ダブルクリックで開いて中身を読んでみましょう。 これは皆さんのPCの中に作られた、本物のファイルです。 Session 0ではGitHub上でしたが、今回は自分のPCの中で起きています。」
ステップ5: 追加指示の体験(5分)
「ファイルの内容を見て、修正してほしい点があればClaude Codeに追加指示を出せます。」
> report.md の3番目のトレンドについて、もう少し具体的なデータを追加してください。
「このように、対話しながら成果物をブラッシュアップできます。 Session 0でPRにコメントしたのと同じことを、ターミナル上でやっているわけです。」
講師の発言例(まとめ):
「今やったことを整理しましょう。
- フォルダを作った
- Claude Codeを起動した
- 日本語でタスクを依頼した
- AIエージェントがファイルを作成した
- 確認して、追加指示を出した
Session 0ではGitHubの画面でやっていたことを、 自分のPCのターミナルで直接やった、ということです。」
つまづきポイントと対処法:
| 問題 | 対処法 |
|---|---|
| Claude Codeの応答が遅い | 「AIが考えている最中です。複雑なタスクほど時間がかかります」と案内 |
| 英語で応答される | 「日本語で回答してください」と追加指示するか、最初の指示に「日本語で」を含める |
| ファイルが作成されない | Claude Codeの出力を確認。エラーがあれば講師に相談するよう案内 |
| 権限確認で何を選べばいいかわからない | 「ファイルの作成や読み取りは基本的にYesで大丈夫」と伝える |
| 参加者のタスクが思いつかない | タスク例を提示し、そのまま使ってもらう |
6. CLAUDE.mdの紹介(15分)
講師の発言例:
「最後に、Claude Codeをもっと賢く使うための仕組みを一つ紹介します。 CLAUDE.md というファイルです。
皆さんの職場に新しいメンバーが入ってきたとき、 『引き継ぎ書』や『業務マニュアル』を渡しますよね? CLAUDE.mdは、AIエージェントへの引き継ぎ書です。」
ステップ1: プロジェクトフォルダの概念(3分)
「Claude Codeは、起動したフォルダを『自分の仕事場』として認識します。 そのフォルダの中にあるファイルを読み書きできます。 これを『プロジェクトフォルダ』と呼びます。
先ほど作った
my-first-projectがまさにプロジェクトフォルダです。」
my-first-project/ ← プロジェクトフォルダ(AIの仕事場)
├── CLAUDE.md ← AIへの引き継ぎ書
├── report.md ← AIが作った成果物
└── (その他のファイル)
ステップ2: CLAUDE.mdの役割を説明(5分)
「CLAUDE.mdに書いておくと、Claude Codeが毎回自動的に読んでくれます。 つまり、毎回同じ指示を繰り返す必要がなくなります。
例えば、こんなことを書いておけます。」
# プロジェクト設定
## あなたの役割
あなたはマーケティング部門のリサーチアシスタントです。
## 作業ルール
- 成果物は必ず日本語で作成すること
- ファイル形式はMarkdown(.md)を使うこと
- 調査内容には出典(情報元)を明記すること
- 表やリストを活用して読みやすくすること
## 対象読者
マーケティング部門のマネージャー(非技術者)
「こう書いておけば、毎回『日本語で書いて』『出典を入れて』と 言わなくても、最初から守ってくれるようになります。
Session 0で使ったリポジトリにもCLAUDE.mdがありましたね。 あれがあったから、AIエージェントは適切な形式で成果物を出せていたのです。」
ステップ3: 一緒にCLAUDE.mdを書いてみる(7分)
「では、さっき作った
my-first-projectフォルダに、 CLAUDE.mdを作ってみましょう。Claude Codeに頼んで作ってもらいます。」
Claude Codeが起動していない場合は再起動:
$ cd ~/Desktop/my-first-project
$ claude
Claude Codeに指示:
> このプロジェクトのCLAUDE.mdを作成してください。
以下の内容を含めてください:
- あなたの役割: ビジネスリサーチアシスタント
- 成果物は日本語で作成すること
- ファイル形式はMarkdown
- 調査には出典を明記すること
「CLAUDE.mdが作成されました。 次回以降、このフォルダでClaude Codeを起動すると、 毎回この設定が自動的に読み込まれます。
引き継ぎ書を一度書けば、AIエージェントはいつでもそれを覚えていてくれる。 これがCLAUDE.mdの力です。」
講師の発言例(応用ヒント):
「CLAUDE.mdは自由に書き換えられます。 プロジェクトが変われば、引き継ぎ書の内容も変えればいいのです。 今後のセッションで、もっと実践的なCLAUDE.mdの書き方も学んでいきます。」
つまづきポイントと対処法:
| 問題 | 対処法 |
|---|---|
| CLAUDE.mdの名前を間違える(claude.md、Claude.md等) | 大文字であることが重要と説明。Claude Codeが自動で作ってくれるので、手動で作る必要はないと案内 |
| 何を書けばいいかわからない | 「まずは役割・言語・フォーマットの3つだけでOK」と伝える |
| プロジェクトフォルダの概念がわからない | 「デスクトップに作った新しいフォルダ = プロジェクトフォルダ」と具体的に指差し |
7. 振り返りとQ&A(15分)
問いかけ(5分):
- 理解度チェック: 「AIチャットとAIエージェントの違いを、自分の言葉で説明できる方はいますか?」
- 感想: 「ターミナルを初めて使った感想は?思ったより怖くなかった、という方は?」
- 驚き: 「Claude Codeを実際に動かして、一番印象に残ったことは?」
講師が整理するポイント(5分):
「今日学んだことを振り返りましょう。」
-
AIチャットとAIエージェントは別物
- チャット = 会話相手(答えてくれるが、手は動かさない)
- エージェント = 部下(考えて、手を動かし、成果物を出す)
-
ターミナルはただのテキスト操作
pwd= 今どこ? /ls= 何がある? /cd= 移動する- 間違えても壊れない
-
Claude Codeは自分のPCで動くAIエージェント
- Session 0のGitHub体験と同じことを、ローカルPCで直接実行
- 権限確認があるので、勝手に危険なことはしない
-
CLAUDE.mdはAIへの引き継ぎ書
- プロジェクトフォルダに置くと毎回自動で読まれる
- 繰り返し指示する手間が省ける
Q&A(5分):
よくある質問と回答例:
| 質問 | 回答 |
|---|---|
| 「APIキーにお金はかかるの?」 | 「はい、AIの利用量に応じて費用が発生します。今日の演習程度であれば数十円〜数百円程度です。ワークショップ中は組織のキーを使いますので個人負担はありません」 |
| 「Claude Codeは常に起動しておくの?」 | 「いいえ、必要なときに起動し、終わったら /exit で終了できます」 |
| 「作ったファイルはどこに保存されるの?」 | 「Claude Codeを起動したフォルダ(プロジェクトフォルダ)に保存されます。普通のファイルなので、Finderやエクスプローラーから開けます」 |
| 「オフラインでも使えるの?」 | 「いいえ、Claude Codeはインターネット経由でAIサーバーと通信するため、オンライン環境が必要です」 |
| 「セキュリティは大丈夫?」 | 「Claude Codeはファイル操作の前に確認を求めます。また、APIキーを適切に管理し、機密情報をプロンプトに含めないよう注意すれば安全に使えます」 |
次回予告とクロージング
講師の発言例:
「今日は、ターミナルを開き、Claude Codeをインストールし、 初めてAIエージェントに自分のPCで仕事を依頼するところまで来ました。
Session 0では『すごい!』と感じた体験の裏側が、 少しずつ見えてきたのではないでしょうか。
次回Session 2では、ファイルの管理方法(Git)と、 チームでのAIエージェント活用について学びます。 AIエージェントが作った成果物を、きちんと管理して 蓄積していくための仕組みです。」
宿題(任意):
- Claude Codeで自分の業務に関連するタスクを2つ実行してみる
- CLAUDE.mdの内容を自分なりにカスタマイズしてみる
- 次回までにClaude Codeが作成したファイルをデスクトップの
my-first-projectフォルダで確認しておく
付録A: Node.jsインストール手順(詳細)
Mac
- https://nodejs.org/ にアクセス
- 「LTS」版のダウンロードボタンをクリック
- ダウンロードされた
.pkgファイルを開く - インストーラーの指示に従う(すべて「続ける」「同意する」でOK)
- ターミナルを開き、
node -vで確認
Windows
- https://nodejs.org/ にアクセス
- 「LTS」版のダウンロードボタンをクリック
- ダウンロードされた
.msiファイルを開く - インストーラーの指示に従う(すべて「Next」「I accept」でOK)
- 重要: インストール後にPowerShellを一度閉じて再度開く
node -vで確認
付録B: APIキー設定の永続化(参考情報)
ワークショップでは毎回 export コマンドで設定しますが、
ターミナルを閉じるとAPIキーの設定が消えてしまいます。
永続化したい場合は以下の方法があります(講師がフォロー時に案内):
Mac (zsh)
echo 'export ANTHROPIC_API_KEY=sk-ant-xxxxxxxx' >> ~/.zshrc
source ~/.zshrc
Windows (PowerShell)
[Environment]::SetEnvironmentVariable("ANTHROPIC_API_KEY", "sk-ant-xxxxxxxx", "User")
注意: この設定は自主学習で継続利用する場合にのみ案内してください。 ワークショップ中は毎回手動設定で十分です。
付録C: トラブルシューティング一覧
| 問題 | 原因 | 対処法 |
|---|---|---|
node -v でエラー | Node.js未インストール | 付録Aの手順でインストール |
npm install -g でPermissionエラー | 権限不足 | Mac: sudo を先頭につける / Windows: 管理者で実行 |
claude でcommand not found | パスが通っていない | ターミナル再起動、または npx @anthropic-ai/claude-code |
| APIキーエラー | キーの設定ミス | echo $ANTHROPIC_API_KEY で設定値を確認 |
| Claude Codeが応答しない | ネットワーク問題 | Wi-Fi接続を確認、別のネットワークを試す |
| インストールが極端に遅い | ネットワーク帯域 | テザリングを試す、講師のPCでデモを見せる |
付録D: 講師用チェックリスト(当日)
- Node.jsインストール手順の印刷物を用意
- APIキーを参加者分準備(個別の紙またはチャットで配布)
- 自分のPCでClaude Codeが動作することを最終確認
- Mac/Windows両方のターミナルの開き方を説明できるよう準備
- Wi-Fi接続の安定性確認
- プロジェクター/画面共有の動作確認
- 予備のモバイルホットスポット準備(オプション)
- participant-handout.md の配布準備(印刷 or デジタル)